朝来の風力発電

久々の風力発電ネタです。


兵庫県朝来市に計画されていた風力発電施設ですが、イヌワシの生息域ということで、計画取り下げになりました。市内の別の場所を計画するそうです。事業者の判断について、詳しく報じられていないので何ともいえません。


風力発電反対と言うニュースには、イヌワシオジロワシが良く出てきますね。確かに絶滅危惧種ですが、そればかりにとらわれすぎという気がします。5月だというのに夏のような気候。貴重な動植物は、急激な気候異変に耐えられるでしょうか。ヒトよりも自然と直結している動植物たちが絶滅危惧種になってしまったこと自体、地球の危機を象徴していることだと思います。


絶滅危惧種がいるから、風力発電施設は危険だという発想はナンセンス。
絶滅危惧種のためにも、地球を守る行動の1つとして、風力発電施設等を活用すべきだと思います。


風力発電施設が作られなくなっても、イヌワシが助かったわけではないのです。
本当にイヌワシを守りたいなら、現状維持ではなく、自然環境回復をしていくべきです。


参考:段ヶ峰ウィンドファーム事業計画に関する要望書


イヌワシ生息、事業計画を正式断念 朝来の風力発電(2007/05/12 神戸新聞ニュース)

 朝来市風力発電施設建設予定地で絶滅危惧(きぐ)種のイヌワシの生息が確認された問題で、事業者が計画の取り下げを正式に申し入れ、県の環境影響評価審査会は十一日、建設の是非についての審査終了を事業者に通知した。

 審査会では、当初計画の候補地がイヌワシのえさ場になっているとして、「施設建設は生態系に重大な影響を及ぼす」などと否定的な意見が多かった。このため、事業者は昨年十月に計画の変更を申し入れ、当初の候補地では建設しない方針を示していた。

 今回の取り下げで、事業者は正式に当初計画を断念。同時に県に対し「計画地から離れた朝来市内の別の場所に、新たな計画を持っている」とし、あらためて施設建設の意向を示した。

 事業推進の立場から、風力発電施設とイヌワシの共生を目指す意見書をまとめ、県に提出していた朝来市の関係者は、計画取り下げに複雑な表情を見せた。

 井上英俊市長は「これまでの経緯を踏まえた事業者の判断なのでコメントできる立場にない」としながら、「地球温暖化防止などに有用な施設だっただけに残念」と顔を曇らせた。

 新計画については「動植物の生態系に十分配慮しているのであれば、積極的に協力したい」とした。

 計画中止を求める要望書を県に提出した「段ケ峰の風力発電を考える朝来市民の会」の藤本邦彦代表(39)は「施設建設は大規模工事による自然破壊に加え、土砂災害なども懸念される。今年一月には、青森で発電用風車が倒壊する事故が起きるなど、技術的な問題も多い。場所が変わっても建設には反対」と話した。